第25回九州大学理学部生物学科公開講座

【日時】2026年8月7日(金)13:30〜16:00
【場所】オンライン同時配信
【対象】高校生および市民
【定員】約200名
【参加費】無料
【主催】九州大学大学院理学研究院・生物科学部門
【連絡先】生物学科教育支援室(担当 中條信成; 092-802-4269)
【参加申込】下のボタンを押して表示されるフォームから登録をお願いします。
registration 7月上旬より予約受付を開始します。


講演内容

高校生の受講者が多いため、最初に九州大学理学部生物学科の紹介を行った後に以下の2名の先生方による講演を行います。


細胞内の“新常識”をのぞいてみよう ~タンパク質の集団行動が生み出す秩序と機能~
吉村 成弘 (生体高分子機能学研究室・教授) Yoshimura Shigehiro, Professor

細胞の中には、決まった形をもたない「タンパク質」が数多く存在します。こうしたタンパク質は、単独で働くだけでなく、細胞内の混み合った環境の中で集まり、離れ、状況に応じて振る舞いを変えます。近年、この集団行動によって、液体のような分子の集まりが生まれ、細胞内に新しい秩序や機能が生じることが分かってきました。本講演では、教科書にはあまり載っていない細胞内の“新常識”を、身近な例えを使いながら紹介し、生命がどのようにして複雑さを制御しているのかを考えます。


「海の生き物たちはどう共存するのか?:野外観察と実験から探る群集のしくみ」
新垣 誠司 (海洋生物学研究室・准教授) Arakaki Seiji, Associate Professor

天草臨海実験所を拠点に、海洋生物を対象にした生態研究に取り組んでいます。特に、複数種からなる生物群集の形成則や多種共存機構に関心を持ち、タイドプールを利用する魚類に着目しています。タイドプールは、潮の満ち干に伴って生き物の入れ替えが起こるダイナミックな環境で、群集形成を調べるのに適したシステムです。本講座では、タイドプール環境を再現した実験と野外観察、データ解析を組み合わせることで、生き物同士の関係(生物間相互作用)が群集形成に与える影響を示した研究を解説します。また、九州から琉球列島にかけての調査をもとに、南に行くほど種類が増える「多様性の緯度勾配」と、その背景に見えてきた「バイオマス補償」と呼ばれる興味深い現象についても取り上げます。さらに、潜水調査に基づくサンゴ関連生物群集の研究にも触れます。これらの事例を通して、海の生き物たちがどのように共存し、多様性が生まれ維持されるのかを考えていきます。


過去の公開講座

2013年(平成25年)第12回:川畑, 市川
2014年(平成26年)第13回:伊藤, 池ノ内
2015年(平成27年)第14回:射場, 寺本
2016年(平成28年)第15回:谷村, 佐竹
2017年(平成29年)第16回:矢原, 高橋
2018年(平成30年)第17回:舘田, 祢冝
2019年(令和元年)第18回:釣本, 粕谷
2020年(令和2年)第19回:斎藤, 手島
2021年(令和3年)第20回:松尾, 仁田坂
2022年(令和4年)第21回:立田, 藤原
2023年(令和5年)第22回:熱田, 吉村
2024年(令和6年)第23回:石原, 佐々木
2025年(令和7年)第24回:祢冝, 細川